図b18 等温線と断熱線 |
等温線と断熱線の関係を図b18に示します。断熱線が等温線よりも勾配が急なことは次の関係から導くことが出来ます。
ポアソンの法則により次の関係が成立します。
pV**γ=一定 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ (1.5)
ここに p は圧力、V は体積、γは比熱比で定圧比熱 Cp と定積比熱 Cr の比 Cp/Cr=γを表わし γ>1 となります。** は指数を示します。一方、等温線はボイル・シャルルの法則により次式で与えられます。
pV=RT(一定) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ (1.6)
Rは気体定数、Tは絶対温度を表します。両式を微分するとγ>1の関係から次の結果が得られます。
断熱変化のdp/dV>等温変化のdp/dV ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ (1.7)
図b18においてp、Vの両軸に直交するT軸を奥行き方向にとると 、断熱線は式(1.6)で描かれた等温線の T曲面を横切るように描かれます。