電脳経済学v8> f用語集> prv 摂 理 (Providence)pcsポストコロナ社会)(hlt健康) (当初作成:2020/05/24) (追加:2020/05/26) (追加1.(8)-2:2021/09/09)

1.梗 概:
(1)ポストコロナ社会を大枠から定位するために摂理の概念から出発する。
(2)摂理の用語法には「神の摂理」と「自然の摂理」がある。両者はそれぞれ宗教と科学に対応する。摂理は日常用語の「計画」と読み替えると分かり易い。
(3)本来的に摂理とは法則或いは理法を指し、仏教では法(Dharma)がこれに相当する。因みに、「神の摂理」は「神の配慮」とされるが、これを人間の側から見れば法(Dharma)になる。
(4)次に、「nt自然(界)の法則」が問われる。ここでの自然には生物(つまりは人間)を含む点が肝要である。更に、自然界における生物は「b40環境と生態系」又は「生物多様性」から位置付け可能である。ここで確認すべきは、人間もまた自然の一員である事実だ。
(5)要諦は、生物が相互依存関係にある事実である。これは人類とウイルスの関係にも適用出来る。要は、人間が『ウイルスのお告げ』を理解できるか否かだ。
(5)-2 ここで屡々誤解される用語としての淘汰について述べる。人類はウイルスに勝つか負けるか、これは二者択一の論法である。0or1 もコンピュータ等の成立原理である。一方の現実世界は遥かに複雑であり、それ故に偶然或いは不確実性が支配的である。従って、淘汰も対義語である選択とセットで動的均衡の文脈から理解する必要がある。前項の相互依存関係は鬩ぎ合いの過程にある含意が肝要である。人間はウイルスの存在に意味を見出すことが出来る筈で、一方のウイルスも人間の存在を必要としている。共存共生の含蓄が改めて問われる。(追加:2020/05/26)
(6)今般のコロナウイルス感染症問題において注目すべきは人口過多である。その顕著な事例は都市問題であり、その要因は地球規模での人口爆発にある。
(7)人間だけのためにこの地球がある訳ではない。これは万人が承認する自明の事実であるにも拘らず誰もこれと向き合わない。何故なら票にも金にもペーパーにもならないからだ。その結果として、新型コロナウイルスに出番が巡って来た。
(8)つまり、新型コロナウイルスの出現は「摂理」に外ならない。文化や文明の内実は人間中心主義に由来する「むさぼり」や「集団エゴ」の現れであり、それは現前に環境問題として提起されている。
(8)-2諄いようだけど付け加えると、人間は自身が思っているほどには賢くない。人間もまた試行錯誤というか失敗を通して学習する生物である。別な言い方をすればなかなか摂理に気付かないし誤りを認めない。何故なら自身を聡明だと思い込んでいるので誤りが段々大きくなる。(追加:2021/09/09)
(9)そこで、ポストコロナ社会における普遍的な価値としてhlt健康を提唱したい。畢竟は健康哲学に至る。

2.参考資料:
(1)
養老孟司 「自然とは?」 (追加:2020/05/27)
(2)『生物と無生物のあいだ』 福岡 伸一 講談社 現代新書 1891 (追加:2020/05/27)
(3)「人間中心主義」の自然観再考 -J-Stage 関 礼子 (追加:2020/05/27)