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自己言及 (Self-reference) (v8)
(当初作成: 2016/09/22)(一部追加3.: 2018/06/06)
1.はじめに:
自己言及とは言語表現(文)において自分自身を言及対象とすることを指す。例えば、ある政治家が私は嘘を申しません、と発言した場合にそれを聞いた人がどう受け取るか。別に政治家を対象にしなくても数学についても同様なことが言える。この自己言及にはパラドックスが付きまとう点について考察する。
2.考察/説明:
(1)bdt身体論において哲学的「問題」との対応関係から「数学」的定式化に論及した。数学こそが万古不易の真理体系を与えると信じている人は多い。ところが、これはゲーデルの不完全性定理の証明によってあっさりと退けられた。
(2)自己主張はできても自己評価には意味がないから非自己である他者による評価の外ない。そこで、(専門的知見等は別として)多数決による選挙という他者評価方式が考え出された。つまり、世の中で争いが絶えない理由は、自己主張の正当性は本人が証明できない事実にある。
(3)これに対処する方法には権力、裁判、仲裁、調停、脅迫、強制その他色々ある。ここで方法の根拠となる関係者間の社会規範並びに当事者間に介在する第三者の適格性が問われる。
(4)唐突ではあるが、この方法としてimf陰関数による考え方を提示したい。これは多変量解析やビッグデータを経由してAIや量子数理に至るので少し時間がかかるかも。
(5)序に付け加えれば、量子力学体系による自己言及はそれ自体がパラドックスとなる。何故なら私達の正論や常識は古典力学に準拠しているからである。卑近な例を挙げれば虚数は非順序体とはいえ私達はそれを実感出来ない。(追加:
2018/06/06)
3.参考情報:(追加: 2018/06/06)
(1) 自己言及(Wikipedia)
(2) パラドックス(Wikipedia)
(3) 自己言及のパラドックス(Wikipedia)
(4) ゲーデルの不完全性定理(Wikipedia)
(5) 『自己言及性について』 ニクラス・ルーマン 土方 透・大澤 善信 訳 ちくま学芸文庫
(6) 「自己言及の論理と計算」(pdf) 長谷川 真人 京都大学数理解析研究所