電脳経済学v8> f用語集> bdt 身体論 (Body theory) (v8) (hms ホメオスタシス(qut 量子論
              
(当初作成: 2016/04/09)(4.を追加:2016/04/21: 2016/05/10)(一部改訂: 2016/05/13)(3.に追加: 2016/07/15: 2016/08/02)

1.はじめに:
この世界はte哲学と数学で説明可能ではと考え続けた。両者に通底する「身体」を「固有方程式」へ適用すべく下記2.梗概に則して考察を加えた。ここでの用語法は下記3.考察/説明に示し、従来の身体論との絡みは下記4.身体論一般に短く述べる。量子力学を巡る更なる用語説明は下記5.参考情報(1)-(2)などを参照願いたい。なお、ここでは量子力学量子論はほぼ同義としている。

2.梗 概:

(1) 『哲学する身体』 …………………(1): =対象著作の事例として= 『心という難問 空間・身体・意味』 野矢 茂樹 講談社 (2016年5月24日)
     ①    ②

(2) 『数学する身体』 …………………(2): 森田 真生 新潮社 (2015年10月15日)
     ③    ②

(3) 哲学的問題⇔数学的定式化 ……(3): [量子力学における科学と哲学] 北島 雄一郎 (2012年3月10日)
    ①   ④     ③   ⑤        (http://sxpxs.org/pdfs/sps_gassyuku_20120309_kitajima.y.pdf)

(4) 身体的問題⇔身体的定式化 ……(4): 身体②を固有状態(波動関数)x、問題④を作用素(演算子)A、定式化⑤を固有値λとすると。
    ②   ④     ②   ⑤

(5) Ax=λx ………………………(5): 固有方程式(固有値問題)(=波動方程式(Hψ=Eψ))
  問題*身体=定式化*身体
      ④*②=⑤*②


3.考察/説明:
(1) 上記2.(2)に示す『数学する身体』の用語法が成立すれば、それに先立ち2.(1)の『哲学する身体』も自明である。「身体」が主語ならば「哲学する」や「数学する」は述語となる。これは行為全般に敷衍でき結果的に「身体」は人間生存自体と同義になる。ここで身体を内外に区分すれば、人間生存を巡る行為全般は身体の内外関係を意味する。この関係性の文脈から「問題」が発生する。問題とは問題意識を指し仏教では苦しみといい日常用語では違和感となろう。問題に対応すべく身体は「定式化」される。定式化とは秩序化とも適応化ともいえる。
(2) 一方、上記2.(5)に示す「固有方程式」は量子力学の数学的表現といえる。「問題」と「身体」、「定式化」と「身体」の関係をこの固有方程式に対応させて”cct概念的に”考える。さらに、問題を目的論、定式化を方法論と読み替えれば「身体の一般化」に加えて「量子脳」の真義に迫ることができよう。
(3) いきなり結論を示せばλ=1の場合が「無為自然」あるいは「万物斉同」で代表される「荘子」の世界となる。何故ならλ=1ならばA=1が要請され、これは問題が解消した状態に相当する。この文脈から「身体」は定位ke4見当識最末尾「脳内GPS」参照)された自分自身でありetc倫理観の体現態となる。
(4) つまり、すべての原因も結果も自分自身に帰着する。再度確認すれば、「身体」を「固有状態」として捉え「作用素」としての「問題」に作用させ且つ検証を繰り返す過程は、「自分発自分行き」を巡る気づきへの道程を示唆する。なお、「固有値」は取りあえず方向性と理解してもよい。
(5) 結論的に、人間身体はハード面から見れば生物進化の通時的実現態であり、それは同時に外的宇宙の共時的対応態でもある。一方、人間意識のソフト面から見ればこれは可能態提示の域にあり、その実現可能性は本人の認識次第となる。更なる詳細は「ap人間原理」並びに「e24梵我一如に向けて」に述べる通りである。(一部追加: 2016/05/22)
(6) 次なる展開は
hmsホメオスタシスに続く。何故なら、bdt身体論の真義は「nt自然」にあるからである。(一部追加: 2016/08/02)

4.身体論一般:
(1) 上記1.~3.で述べた「身体論」は正確には「量子論的『身体論』」骨子とでも呼ぶべきで現段階では当然ながら私論の域を出ない。上記3.(5)の通り論点は「ap人間原理」からの導出にあり、主張の根拠は下記5.参考情報(1)-(2)に示す。
(2) 一方、 「身体論一般」は上記4.(1)に照らせば「古典論的『身体論』」となる。日常文脈からいえば古典論的は常識的を意味し通常は省略される。下記5.参考情報(3)-(4)に「身体論」に関連するサイトを挙げた。
(3) なお身体性について確認すれば、身体性とは身体が持つ性質を指し分野毎に様々な定義がある。ここでいう分野には哲学、宗教、心理学、認知科学、人工知能などがある。これは上記3.(1)でいう人間生存自体であり上記4.(1)でいうap人間原理となる。換言すればミクロコスモスつまり人間そのものである。従って、生物進化や環境適応さらには医学や教育など取り上げれば際限ない。
(4) あえて論点を絞れば、人格に土台を与える教育には知育・徳育・体育・美育の各分野にわたる均衡が求められる。身体論の真髄はこの各分野にわたる均衡にあり、それは全体性への目覚めともいえる。

5.参考情報:
(1) #10■固有方程式とは?
(1)-2 YouTube 初めての量子化学10. 演算子・固有値・固有関数(後半) 阿部 穣里
(1)-3 YouTube 【線形代数】固有値・固有ベクトルの求め方【テスト対策】 予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」 (2018/03/27)
(1)-4 固有値と固有ベクトル 物理数学 EMANの物理学 広江 克彦 2000年3月10日 
(1)-5 固有値問題については imn虚数 4.参考資料: (38)
(2) qut量子論
(3) 身体論って何なのですか?意味や歴史を教えてください。 Yahoo! JAPAN 知恵袋
(3)-2
身体論 Weblio辞書
(3)-3
身体の哲学的考察:哲学的身体論序説 (pdf) 長崎大 井上 義彦
(3)-4
齋藤 孝のホームページ ■身体論関係 おすすめブックリスト
(4) 『身体の宇宙性』―東洋と西洋― 湯浅 泰雄 岩波書店
(4)-2 『養生訓(抄訳)』 貝原 益軒 森下ジャーナル/中村学園 
(2018/10/25)