電脳経済学v8> f用語集> foc フーコー(Michel Foucault) (⇒b-p 生の権力
(当初作成:2019/07/19)

1.梗 概:
(1)フランスの哲学者 ミシェル・フーコー(1926-1984) について考えます。彼の哲学史における位置づけ(とりわけ晩年の論考)と本サイト結論との絡みが眼目です。フーコー一般ではありませんのでご注意を。
(2)彼ドゥルーズdrdデリタ等と並んで1960年頃以降のポスト構造主義を代表する哲学者の一人で、独自の権力概念によって西洋近代を批判しました。
(3)独自の権力概念は端的に「死の権力」から「生の権力」へと表現出来ます。ざっくり言えば、「生の権力」とは”教育による規格化”を通して社会秩序の維持を図る考え方です。
(4)私達現代人はこの学歴社会にどっぷり浸かり且つその現状を受け入れています。フーコーによれば「生の権力」に外部はありません。なぜなら教育された頭の良い人達が民主主義福祉国家等の社会管理装置を次々に考え出して行くからです。
(5)他方、晩年のフーコーは「生存の美学」「自己への配慮」「微細な関係の積み重ね」等の言い方で外部への道を示唆しています。
(6
)因みに、フーコーは自己について次の系列に区分します。すなわち「自己知」と「自己への配慮」です。(下記(7)(8)は暫定、「自己への配慮」詳細はGoogle Site参照。)
(7)「自己知」はソクラテス以来自明です。「自己への配慮」としてフーコーは「告白」「少年愛」等に考察を巡らしています。筆者の言うji1自愛がこれに相当するのでは。
(8)te哲学は真・善・美(・聖)等を巡る絶対的・永遠的価値の探求や確立を狙いとします。この文脈から上記には「」つまり芸術性が欠落しているように思えます。
(9)フーコーに限らず西洋哲学は冗長で結論がない。方法論の提示でよいのだろう。オリエンタリズム複雑系さらにはAI量子コンピュータを持ち出してもやはり解答は得られない。東洋思想仏教とて同じ。要するに結論は自分自身で出す。
(10)上記の文脈から導出される結論は、次に述べる「hlt健康管理」に尽きます。経験から得られた「気づき」が巡り巡って自己の健康管理に回帰する展開です。しかし、残念ながら手遅れ状態が多いようです。
(11)そうなると、その後なおさら健康に一意専心する。これが常識以前と思われる健康に着目した理由です。

2.本サイト結論の見出し:
(1)肝心の本サイトの結論が未完成ですので見出しのみにします。①hlt健康管理 ②現実肯定 ③wu無為自然 ④ai2意識の拡大
(2)と言う次第で説明は割愛しますけど、要諦は本サイトの随所で触れている「wu無為自然」です。その前提として②があります。
(3)結局、私たちは社会を信頼していない。それ故に現実を認めたくない。つまり、独善状態に陥っているので悩み苦しむのです。
(4)心癖が独善だから不健康になる。身体が不健康だから独善になる。問題は、この悪循環にいつ気づくかです。
(5)蛇足ながら筆者なりのpw権力を巡る考察も併せて参考にして下さい。

3.参考資料:
(1)-1
ポスト構造主義 (Wikipedia)
(1)-2 ポスト構造主義 (コトバンク)
(2)-1 『監獄の誕生』ミシェル・フーコ著、田村俶訳 新潮社
(2)-2 『性の歴史Ⅲ 自己への配慮』 ミシェル・フーコ著、田村俶訳 新潮社

(3) 『フーコー』主体という夢:生の権力 貫成人 青灯社
(3)-2 『ミシェル・フーコー』―自己から抜け出すための哲学 慎改康之 岩波新書 1802 (追加:2019/10/27)
(4) ミシェル・フーコーの権力論 池田光穂
(5) YouTube ミシェル・フーコーの思想:入門篇 山本哲士
(追加:2019/08/11)
(6) 『後期フーコー 権力から主体へ』 廣瀬浩司 青土社  自分まとめ (追加:2019/08/25)
(7) 『現代思想 2009年6月号 特集:ミシエル・フーコ』 青土社  
(追加:2019/08/25)