電脳経済学v8> f用語集> b-p 生の権力(Bio-power) (⇒foc フーコー)
(当初作成:2019/08/17)(一部追加2.(3)-2:2019/09/04)
2.補完と考察:
(1)フーコー哲学は広範多岐に亘りその全貌を掴むことは研究者といえども容易ではありません。ましてや筆者のような凡才はその一部に対して勝手な解釈を加えるのが精一杯です。
(2)と言う次第で、本サイトの要諦は次節(3)の一行に尽きます。
(3)死の権力から生の権力への具体例として「暴力管理の性格移行」があります。つまり、軍隊の目的は戦争遂行から平和維持へと既に変革しています。この事実認識は極めて重大です。
(3)-2 軍隊と言えば多くの人が帝国主義時代の軍隊を思い描いています。しかしながら、現在における軍隊の社会的な位置づけや存在意義は既に劇的に変わっています。(追加:2019/09/04)
(4)畢竟、フーコーは「社会は生命系/進化系に準拠して編成されるべき」と告げている。(atpオートポイエーシス参照) 更に言えば、社会は第二のnt自然であり、人間は自然を知ることはできても編成はできない。(オートポイエーシスとの絡みは次ページ末尾を参照下さい。廣瀬浩司:授業資料格納所(追加:2019/08/25))
3.参考資料:
(1) 「生権力」 池田 光穂
(2) 「生権力と死の思想」 金森 修
(3) 『フーコー』 ガリー・ガッティング 著 , 井原 健一郎 訳 , 神崎 繁解説 岩波書店
(4) 『権力論』 杉田 敦 岩波書店
(5) 『フーコーの権力論と自由論』その政治哲学的構成 関 良徳 勁草書房
(6) 『ミシェル・フーコーの思考体系』 山本 哲士 文化科学高等研究所
(7) 『権力の読みかた』-状況と理論- 萱野 稔人 青土社
(8) 「生の権力と新たなる生の形式の発明」 廣瀬 浩司