電脳経済学v8> f用語集> hms
ホメオスタシス(生体恒常性) (Homeostasis) (⇔bdt
身体論)(⇒atp
オートポイエーシス )(⇒mby
未病)
(当初作成:2016/07/02)(追加2.(2): 2016/07/26) (追加2.(3): 2016/08/30)
1.梗 概:
<1> ホメオスタシスの一般的な定義: @生物体の体内諸器官が、外部環境の変化や主体的条件の変化に応じて、統一的・合目的的に体内環境を、ある一定範囲に保っている状態、および機能。 A哺乳類では、自律神経と内分泌腺が主体となって行われる。Bのち、精神内部のバランスについてもいうようになった。C恒常性または生体恒常性ともいう。[広辞苑]
<2> 詳しい定義: 生体恒常性と訳される。アメリカの生理学者 W.B. Cannon (1871-1945) が主著『人体の知恵』 (1932) のなかで提唱した生物学上の重要概念。生体内の諸器官は、気温や湿度など外部環境の変化や、体位、運動などの身体的変化に応じて統一的かつ合目的性をもって働き、体温、血液量や血液成分などの内部環境を、生存に適した一定範囲内に保持しようとする性質があり、内分泌系と自律神経系による調節がそれを可能にしている。この性質をホメオスタシスと名づけた。体温や血糖値の正常範囲外への逸脱は生体恒常性の異常すなわち「病気」を意味する。また「自然治癒力」は生体恒常性の表れと解される。これはのちに、精神内部のバランスについてもいうようになった。[B百科]
<3> 類似した用語として: 動的平衡がある。しかし、基本的にこれは物理や化学の用語である。つまり動的平衡(dynamic
equilibrium)とは、物理学・化学などにおいて、互いに逆向きの過程が同じ速度で進行することにより、系全体としては時間変化せず平衡に達している状態をいう。系と外界とはやはり平衡状態にあるか、または完全に隔離されている(孤立系)かである。
なお、ミクロに見ると常に変化しているがマクロに見ると変化しない状態である、という言い方もできる。これにより他の分野でも動的平衡という言葉が拡大解釈されて使われるが、意味は正確には異なる。[Wikipedia]
生物系は代謝系であり孤立系ではない。外見的には同じでも両者の文義は真逆であり注意を要する。
<4> 常識的理解として:
私たちの日常生活に照らして<1><2>の定義には何ら異存はない。したがって、結論は次のようになる。
2.結
論:
(1) ホメオスタシスは、量子論の文脈から、固有方程式(2.(5)参照)で表せる。その理由は上記1.<2>に示す「病気」と「自然治癒力」の対応関係から明らかである。”病気”という「問題」と”治癒力”という「定式化」が”自然の働き”として結ばれている姿は将に固有方程式の形そのものである。
(2) かくて、「健康」とはホメオスタシスが正常な状態となる。異常な例としてガンを挙げれば、それは免疫系が自己と非自己の区別ができない状態を指す。つまり「免疫恒常性」の異常である。この「cct概念」は普遍性を備えていて科学哲学万般について適用可能である。例えば、あらゆる争いは自己と非自己の区別ができない自己分裂の状態を指す。この論法から環境問題は「獅子身中の虫」となる。(一部追加:
2016/07/26)
(3) ホメオスタシスの用語法は、地球生態系についても全く同様に適用可能である。(⇒cfカーボン・フットプリント 4.考察と結論 (3)エントロピー法則との関連: 参照) (一部追加: 2016/08/30)
3.参考資料: